夢で、また逢えたら

オペラ、バレエが大好き。2009年に人生で初めてジャニーズの嵐と出会い、V6三宅健が気になりだし、2016年春に華麗なダンスとアクロバットで魅せるSnow Manに完全陥落。Je t'aime et je t'aimerai pour toujours.

ジャニーズのこと② 〜 私がジャニーズと出会った日 〜

忘れもしません。2008年4月。

その日は私が初めてジャニーズのコンサートに行った日です。

 

10代20代の頃、大学のサークルでパンクとロックのバンドを3つ掛持ちしていた私は、ちょっと玄人目の音楽が好きで、30代になってからは幼少から聴いていたクラシックを時に音源にこだわりつつ本格的に聴くようになり、ジャニーズ?何それ?音楽じゃないよね?なんて小馬鹿にしていたのです。

知らないということはげに恐ろしきなり。

 

さて、その2週間ほど前に、ジャニーズ好きの同僚が

「ねーねー、嵐のチケットを譲ってもらったんだけどコンサート行かない?」

と誘ってきました。

「行かない。」

それだけ答えてその場は終わり。

 

ところが数日後、彼女がまた誘ってくるのです。

「ねー、行こうよー、」

「行かない。だって本当に興味がないんだもん。」

断ったにもかかわらず、翌日、その翌日もずっと誘ってくるのです。

 

今思えば、他に行きたい人は沢山いただろうに、なぜ私をあんなにしつこく誘ってきたのか、今考えても不思議で仕方ありません。けれど今となっては感謝。これに尽きます。

 

さて、興味がないことは3歩進めばすぐに忘れる私。数日経ったある日、仕事帰りに彼女と飲みに行きました。

当時、私は仕事が多忙を極めており、NY、ロンドン、HK、シンガポールバンガロール(インド)、チューリッヒ、、、、時差がある中、様々な地域の担当者とのカンファレンスをこなし、昼夜を問わず働きまくってヘロヘロ。3時間程度睡眠時間を確保できれば万々歳の状況でした。

今から振り返ると本当にものすごい働き方をしており、乗り物の中で眠れない私は、NY出張の時は毎回、出張第1日目は36時間寝ずに仕事していましたし、なんせ当時の部下から「どうしてそんなに生き急いでいるんですか?」と真顔で質問されたくらいです。

そんな時期の「飲み」は大体仕事が終わる12時過ぎ。このまま帰っても気分転換ができないからちょっと一杯、てな感じの「飲み」に行ったのでした。

 

その夜も仕事が終わったのは12時過ぎで、平日殆ど睡眠を取れていない身としては、この時間なら当たり前に帰宅するんでしょうが、仕事で出たアドレナリンをまずは沈静化させないと結局は帰っても眠れないので、会社の隣にあるホテルのバーへ。時間は深夜2時頃だったでしょうか、眠気と少々のお酒で気持ちが良くなったところで彼女が、

「お願い、明日誰も一緒に行く人がいないの。お願いだから付き合って、、、、。」

お酒で気分良く、気持ちも大きくなっていた私は、

「うーん、じゃぁいいよ。」

と返事をしたのでした。

 

「最近もう本当に寝てないからぎりぎりの待ち合わせにして欲しいんだけど夕方でいい?」

「、、、、ごめん、お昼3時くらいでもいい?」

「え?ジャニーズのコンサートってそんな中途半端な時間に始まるの?」

「うん、、、それでぎりぎりくらいだから、、、。」

「東京ドームだよね?待ち合わせはその辺りでいい?」

「東京駅で待ち合わせにしてもらってもいい?」

「いいけど、東京ドームじゃないの?どこに行くの?」

「、、、、、、名古屋。」

 

かくして私のジャニーズ・コンサート・デビューは自宅のある東京都内から新幹線で2時間の嵐@名古屋ドームと相成りました。

 

さすがに場所を聞いた途端断るのも悪いので、もうこうなったら仕方ない。思いっきり「すごく嫌」という感情を露わにして、顔を引きつらせながら翌日の待ち合わせ場所へ向かったのでした。

 

新幹線で名古屋に向かう道中、今だったらドキドキワクワクで、セトリのことやグッズのことを話しながら楽しく向かっているところですが、そこは何度も言う通り全く興味がなかったものですから、当時担当しているプロジェクトについての問題点やプランについて2時間以上討論しまくるという、週末も完全仕事モード。彼女も協力してくれている他チームのマネージャーだったので、無理やり誘った私への遠慮と気遣いで合わせてくれたんでしょうが、楽しいコンサートに向かう途中に仕事の話ばかり、、、、今では考えられない道中でした。

 

さて、会場に少し早めに着きました。すると彼女が

「ちょっとグッズとか見る?、、、あ、でででも興味なかったらいいの!!!(めっちゃ気を遣われてる)」

「グッズってなに?」

「うううううちわとか〜、ぺぺぺぺぺペンライトとか〜、、、、わわわわ私は自分のペンライトとか持ってきてるけど、あなたはきっと持ってないかな〜、なんて思っただけだから(汗)」

「なに、それ?いる?いらないよね(呆)!?」

「あ、そそそそそうだよね!!!!そうだよね、ごめんごめん。」

 

ということで会場の中へ。

始まるまでの十数分、周りを見渡すと様々なうちわを持った方々が。うちわは写真がプリントされているものもあれば、名前やハートマークが書かれてるものもありました。その頃私は、嵐には櫻井くんという子がいる、という知識しかなく(なんなら「桜井くん」だと思っていた。)、しかもどの子が櫻井くんなのか全くわからなかったので、周りの方々が持っているうちわの写真を指差しながら友人に「あれは何ていう子?この子は何ていう子?」と普通に聞いていました。ところが、中に「唐揚げボンバー」とか「マッスル」「チェスト」「笑顔の宝石箱」とか訳のわからないうちわがあったので「あれ何?」「これ何?」と質問攻めをし続けていたら、彼女が「もうお願い、大きな声で質問しないで、、、、」と涙目になってきたので、そもそもそんなに興味がなかった私は、そこから静かに数分の眠りについたのでした。

 

あの暗さといい感じのざわざわがほどよい眠気をもたらしてくれて、私はそのまますーっと短い眠りについたのでした。

 

しばらくすると「きゃーーーーーーーーーーーっ!」というものすごい大歓声とともにステージが明るくなり、そこに嵐と思しき5人の男の子たちが現れました。

するとなんと!!!全員急に立ち上がるのです!

 

仕方なしに私も立ち上がり、腕組みをしながらステージを見つめていました。

 

ん?

 

ん?ん?何だこれは?ものすごいエンターテイメントの世界ではないか?

 

ん、んんんっ!?意外と面白いじゃないか?

 

曲に合わせてどんどん変わるライティング。かたちを変えるステージ。しかも、なんと!客席の上を透明の大きなステージが通過していくではないですか!

男の子たち5人は踊っていない時は歌いながら各方面にバラけ、あちこちを歩きながら客席に向かって笑顔とお手ふりのオンパレード。

時には、小さなカートや大きなトロッコにに乗り、客席の下から上まで、前から後ろまで、端という端から、もう一方の端までくまなく笑顔とお手ふりを届けます。

 

なんだこれ!!!!????

こんなの見たことないぞ!!!!

 

その当時、メンバー1人1人をまだ認識できていない私は、何よりも全体のステージ構成に度肝を抜かれてしまっていたので、メンバーよりもスタッフの動きが気になってしょうがなく、なぜかそちらを重点的に見ていました。

だって、ほら、トロッコ、カート、透明の大きなステージに至るまで、よく見ると沢山のスタッフが人力で押しているじゃないですか!!!!!

 

えーーーーーーっ、これ電動じゃなくて人力ですか!!!????

すごいよ、すごすぎるよ、ジャニーズのこんなきらびやかな世界の一部がアナログだなんて!こんなの見たことない!(そもそもカートとか見たことない。)

 

しばらくするとメリーゴーランドの映像が流され、その横から映像にリンクしてメリーゴーランドの乗り物を模したトロッコに乗ったメンバーが順番に奥から現れました。

何これ?ものすごいステージング!信じられない!

この時も大きな5台のカートをスタッフさんたちが手分けして押しているのです。その上に乗ったメンバーの皆さんはまたしてもキラキラの笑顔。誰が誰なんだかよくわからないけど、花とか葉っぱとかひらひらとかキラキラとかふわふわとか、なんだかものすごい飾りがいっぱいついた衣装に半ば埋もれながら、キラッキラの笑顔で隅々にまで手を振る皆さんの姿に何だか私もテンションが上がってきました。

 

いつの間にか腕ぐみも解けています。

 

あぁ、ところが悲しいかな。

周りの皆さんがメンバーに負けないキラッキラの笑顔でワーキャーしている中、私だけがペンライトを持っていないのです!

私1人が「ぐー」なのです!!!!!

今まで生きてきた中で最高レベルのハイテンションになった私が、ふと我に返って、高くふりあげた自分の右手を見ると、

そこには「ぐー」。

ただの「ぐー」。

何度見ても「ぐー」。

 

その日は今までの人生で自分の「ぐー」を初めて呪ったのでした。

 

帰りの電車の時間があるからアンコールが終わったらすぐに出よう、と友達が事前に言っていたのですが、アンコールが1回終わっても私はその場を去り難く、

「絶対もう1回アンコールするから!ダッシュすれば最終の新幹線に乗れるから!!!だから、だから、もうちょっとだけここにいさせて(涙)!!!!!!」

と懇願し、ほどなくして期待通り2度目のアンコールを迎え、そこで最後に「A・RA・SHI」を聞いてから猛ダッシュで会場を後にして駅に向かい、最終の新幹線に乗り込んだのでした。

 

行きと違い、帰りの新幹線では仕事の話は一切出ず、

 

「もうどうしてくれる私は感激したよジャニーズのコンサートがあんなにすごいエンターテイメントの世界だったなんて今まで拒絶していた私のバカバカバカ(ポカポカポカ!)誘ってくれてありがとう誰が誰なんだかいまもよくわからないけどまた是非次回も誘ってお願いしますまた行きたい絶対行きたいよろしくあぁ本当に楽しかった今日はもう眠れないどうしてくれるのこりゃ大変だでもやっぱりありがとう!!!!!!」

と息もつかずに捲し立てたのでした。

 

ついでに、

「それにしてもどうしてくれるあんなに楽しかったのに私1人だけぐーだった悲しかった涙ちょちょぎれだよどうしてペンライト買えともっと強く言わなかったのだ」

 

友達は冷めた視線で

「言ったよね。ペンライト?何、それって言わなかったっけ?」

 

、、、、、はい。その通りでございます。

 

 

さてあまりにも楽しかった私は、家に帰って嵐のことについて調べ始めました。

とりあえずまずは5人の名前を覚えないと。そして名前と顔を一致させないと。

そして、どうしても頭の中を離れなかった曲を1節「スマイルアゲイン」をネット検索すると上がってきたのが「感謝カンゲキ雨嵐」。You Tubeで確認するとまさにこれ。この曲が私の琴線に触れた一曲。

 

この曲検索をきっかけにもっと嵐の曲が聴きたくなり、その日から夜な夜なYou Tube検索に没頭し始めてしまった私は、少ない睡眠時間が2時間になり、1時間になり、、、、、それでも止まらない、止められないのです!

そうして検索していると一緒に引っかかってくるのが昔のバラエティー。

Gの嵐」何これめっちゃ面白い!

過去の放送を見ていくうちに、あの日うちわに書かれていた「チェスト」「笑顔の宝石箱」の謎も解けてスッキリ。それ以上に面白い内容が沢山あり、1人1人の性格もなんとなくわかってきて益々この5人の男の子たちが好きになり、さらに調べると、今放送されているのは「宿題くん」という番組だということまでわかりました。

 

元それまでテレビ番組を録画してでも見たいというインテンションが全くなく、考えもしなかった私は、再生機能しかないDVD機しか持っていなかったのですが、深夜放送帯のその時間でもなかなか帰宅出来ていなかったり、自宅で仕事をすることも多く、放送を見逃すばかりだったので、それからほどなくして初めて録画機能のついたBDレコーダーを買ったのでした。

 

その日を境に仕事とクラシック、たまに洋楽中心に回ってきた私の生活は一変し、坂道を転げ落ちて弾みのついたその身体をバウンドさせて三回転宙返りで世界最速のジェットコースターに乗り、シートベルト無しで一気に駆け下りていくくらいの勢いで嵐にはまっていったのでした。

 

さて、私が初めて行った記念すべきジャニーズの嵐のコンサートは「Dream A Live」でした。残念なことに、これは数あるコンサートの中で映像化されなかったうちのひとつとなっています。

あの頃は5人の認識もできず、何を歌ったのか全くわからず、断片的なステージと一生懸命裏方作業をこなすスタッフさんたちの姿しか思い出に残っていないのです。本当にお願いしますよ、ジャニーズ事務所さん、JStormさん!

今からでもいいのでお願いします!私の思い出を是非映像化してください〜!

 

さて、その頃は「嵐」にはまったのであって、まだ「ジャニーズ」にははまっていません。

そこからまた更に色々あって広がりを見せていくのですが、その話はまた次回に続く、ということで。