「劇場に行こう ②」(2013年11月27日 水曜日)
おはようございます。
本日は勝手にシリーズ化した「劇場へ行こう」の2回目です。
かつて劇場は上流階級の紳士ご婦人方の社交場でした。その名残としてか、欧米の劇場では
今でもシーズン初日は特別な日となっており、各界の著名人が集う華やかな場となっております。
NYに住むオペラヘッドの友人のMET初日の気合の入れ方は相当で、数か月前から着て行くドレス選びを始め、
当日は、ビューティーサロンを予約し、頭の先から足の爪の先までパーフェクトにドレスアップするそうです。
その彼女、あるシーズンは米国人好みに頭をこんもりと大きく盛られて3倍くらいの大きさになり、
メイクの濃さは尋常ではなく、まるでドラァグクイーン(涙)、と報告してきました。
さて、残念ながら日本では、そのような場は非常に限られておりますが、
普通に劇場に行くだけでも雰囲気が華やかで、非日常を楽しむことが出来ます。
たった一度だけ着物で行ったことがあるのですが、幕間に『着物姿+片手にシャンパン+オペラ談義』なんて
きっと粋だろう、さぞかし格好いいだろう、と自己満足を目指したのも束の間、
帯で背もたれに寄り掛かれず、2回の幕間を挟んで約4時間、背中真っ直ぐ、大変良い姿勢での鑑賞。
上半身直立で座高が増すため後ろの方にも嫌がられましたし、いきり過ぎてシャンパングラスを持つ小指が
いつの間にか立ってましたし、劇場で会った年上のオペラ友から「ママ」と呼ばれるし、
やはり慣れないことはするものではないと思ってしまいました。
けれど、普段ドレスアップなどする機会がほぼ皆無ですので、
堂々と非日常の格好が出来るオペラ鑑賞の場は、結果がどう転んだとしても、案外楽しいものです。
願わくば、いつか欧米の一流オペラハウスのオープニングに行き、
ドラァグクイーンにされても、どうなっても構わないから、
ガッチガチに気合を入れた格好での鑑賞を経験してみたいものです。
あ、、、、、でも、これだと「劇場に行こう」とお誘いしても誰も一緒に来てくれないかもしれないですね。