「劇場に行こう」(2014年5月15日 木曜日)
新緑の香りがすがすがしい季節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
気持ちの良い日々が続きますので、1年ほどお休みしていたジョギング&ウォーキングを最近になって再開致しました。
数か月前に購入したワイヤレス(Bluetooth)イヤホンが走る時も邪魔にならず期待以上に便利なので
劇場モードの大音量で、オペラを中心にクラシック音楽を聴きながら、風を切って颯爽と皇居の周りを走る今日この頃です。
(少し嘘をつきました。本当はノロノロ、ドタドタ、息も絶え絶えに走っています。)
近頃は走る速さに応じてちょうどいい曲を選曲してくれるアプリや、
速度に合わせて再生スピードを変える音楽再生プレイヤーがあるそうですが、今のところ私には必要なし。
曲のテンポに全く惑わされぬマイペースな私のリズム感が功を奏しているらしく、
思わず行進したくなるようなテンポのいい曲であっても、ゆっくりねっとりした曲であっても、
どんなテンポの曲を聴きながらでも一切流されることなく、一定の走るリズムをキープ出来ており、
カラオケや踊りでは発揮出来ず、長い間埋もれていたこの能力が今こうして役に立っております。
また、普段家で音楽を聴くときはどうしても「流し聴き」になってしまい、「聴きこみ」が出来ずにいるのですが、
ジョギング&ウォーキング中は音楽を集中して聴くことが出来るので、私にとっては運動と聴きこみとを兼ねた一石二鳥の良い機会というのも新発見でした。
特にオペラの公演鑑賞前などは、かなり真剣に音楽を聴くことが出来るので予習もばっちり。
今は、数週間後に鑑賞を控えているヴェルディの次の2作品を集中して聴きこんでいるところです。
ひとつは彼の出世作とされ、第2のイタリア国家ともいわれる合唱、『行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って』があまりにも有名な「ナブッコ」。
オペラの会場に行くと必ず出くわすのが、「“どじょっこだーの、ナブッコだーの”ってついつい歌いそうになっちゃう。」と話している光景。
“オペラあるある”というより“ナブッコあるある”です。
季節的には春になって氷(しが)こも解けた頃合いではありますけれども、「ナブッコ」というのはどじょっことセットではなく、バビロニアの王、ネブカドネザル二世のことです。
2つ目は、バス、バリトン歌手に重要な役柄を与えた彼の作品の中でも、全編が男性の低音の魅力に満ち溢れている「シモン・ボッカネグラ」。
14世紀のジェノヴァを舞台にしたこの作品、2010年のバレンボイムが指揮するミラノ・スカラ座の舞台が素晴らしく、
テレビという小さな画面での鑑賞ながら、70歳のドミンゴの素晴らしさに感服、大変印象的でしたが
今回、帝王と呼ばれるムーティーが昨シーズンにご当地ローマで好評を博したこの作品を
日本で再演することにより、今度は全体をどう仕上げていくのか楽しみで仕方ありません。
さて、この2公演の鑑賞が終わったらオペラ鑑賞はしばらくお休みとなります(本当かな?)。
梅雨に入るとジョギングもお休みになりますから、次回は私のコラムも一旦お休み、、、、。
いえいえ、6月からはバレエの世界に浸りますので、皆様引続きどうぞ宜しくお願い致します。